会長のご挨拶

医療鍼灸協会 会長

日本伝統医学研修センター 所長

相澤 良

 医療鍼灸協会は医鍼連携の推進と連携を担う鍼灸師を育成する目的で設立された団体です。

 医鍼連携とは、病院の中で鍼灸を行うとか、クリニックや在宅医療機関と鍼灸師が連携して一人の患者さんを診るなど、医療機関で行われるチーム医療の一員として鍼灸師が参加する、医療機関と鍼灸師が連携する、という意味です。現代医学と東洋医学である鍼灸の連携はアメリカやヨーロッパでは常識になりつつあります。一方、我が国では混合診療原則禁止制度といいますが、健康保険で診療する医療機関は自由診療である鍼灸治療を行ってはいけないというルールがあるため、医鍼連携の本格的な実現を難しくしています。また、鍼灸治療が医療として本当に効果があるのか、エビデンスはあるのか、どのような疾患が適応なのかといったことについて、医師をはじめとする医療従事者の中で理解が進んでいないといった我が国の実情も影響していると思われます。

 このような状況の中でも徐々にではありますが、医鍼連携の気運が広がってきています。超高齢化社会を迎え、厳しい医療保険財政の中で、いかに医療の質を高め多様な医療サービスを提供し国民の医療に対する満足度を向上させるかという動きです。

 我々はこのような新しい動きに呼応して、医療従事者として必要な医学的知識とカンファレンスの力、治療効果を出せる臨床力といった能力を兼ね備えた鍼灸師を輩出することで医鍼連携を推進したいと考えております。

 医鍼連携を志す鍼灸師の皆さん、医療機関の皆さん、以上の趣旨をご理解のうえ、ご協力をよろしくお願い申し上げます。